のんたく

近頃残尿感激しい足草です
今日はアシ君が帰ってくれたので、安心して更新ができます
なんでしょうこの余裕は。
日付が変わって何一つ片づいていないのに。
今回は少しわかりにくいカモしれません。元ネタを知らない方には。
同世代なら知ってますよね?

恋文指名をいただきました。ありがとうございます
これについてどうコメントしていいのかわかりませんが
とにかく光栄に思っております
ナルシストを地でいく僕なので、自分自身に書こうかな



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デコリーーーン!

真夜中の校舎三階、女子更衣室。
例によって僕は「おでこの眼鏡」を眼前に落とした
呪文の声が少し大きかったので周りを警戒したが、大丈夫なようだ

「っていうか、今どき青フチの眼鏡はないんじゃないの?タージンじゃないんだから」

出鼻を挫くように、壁のジャージ(下/二年用)が突っかかってきた

「そうよ。その眼鏡、自分でダサイと思わないの?」

ベンチの下に落ちているブルマーが相槌を打つ。埃まみれの青いブルマーには言われたくない台詞である
ブルマーには「下村」というネームが入っていた
クラスで最も不細工な女の名前だ
僕はそのブルマーを遠くへ蹴飛ばした

「ま。非道いことするわね。名前を見たとたん蹴飛ばすなんて。
だいたいなあに?あたし達に向かって鼻息荒くしちゃって。気味が悪いったらないわ」

ジャージ(下/二年用)が裾を振り回しながらテンポ良く喋っている

「よく見たらあんた、髪型もモサイわね。服装だってセンスのかけらもないし
モテないのがバレバレよ。ああ、そりゃそうか。モテていたら一人でこんな所へ来ないものね。
真夜中に女子更衣室へ忍び込むなんて、暗くて気持ちの悪いむっつり君のあなたくらいしかいないわよ」

「的を得すぎて何も言い返せないです……」

ここで「眼鏡」を使ったことを少し後悔した。ここまでボロクソに言われるとは思っていなかったからだ
僕が小さい頃眼鏡を使ったとき、「モノ」はみんな僕に優しくしてくれたものだった

「何?そのモジモジした態度は。普通ならここで母性本能でもくすぐられるものだけど、
あんたのモジモジは気持ち悪いだけよ」

相手はたかがジャージ(下/二年用)だ。どんなに罵倒されようともいちいち挫けていたらどこへ行っても僕はだめな奴のままであるなと思った

「ところであの……」

「言わないで。分かっているわ。あんたの言いたいことなんて」

ジャージ(下/二年用)は右手で僕を制し、悪戯な目で僕を瞥した

「あたしが誰のジャージか気になっているんでしょう?」

図星だった。今回の目的は一つ。このクラスの、更衣室というバトルフィールドで
クラスのアイドル「あけみちゃん」のジャージをGETすることである

「誰のだと思う?うふふ。教えてアゲナイ。だってあたしが誰のものか教えて、
それがもし下村さんのジャージだったとしたら、あなた、あたしをあのブルマーみたいに
蹴飛ばすのでしょう?」

確かにそう思うだろうな。ジャージ(下/二年用)にもブルマーと同じ末路を歩む可能性を示唆したのは僕だ
どこまでも馬鹿な自分に嫌気がさす
僕はしょんぼりしてうつむくしかなかった

「もしあたしがあなたの探しているジャージだったらどうするのかしら?
頭からかぶる?それともちんちんに巻き付けるの?ノーパンで履くことだってできるわよ」

僕は悩んだ。どれも捨てがたい大技である
僕が唸って悩んでいると、ジャージ(下/二年用)は呆れたように溜息をついた

「あんた、本当に馬鹿ね。その行動で悩むってことはどれもやってみたいっていうことじゃない。
そんなことされてあたしが喜ぶとでも思うの?」

「……嫌なんですか?」

「当たり前じゃない!!あたしは体操用に生まれてきたのよ。あなたの“ハァハァ”のためにあるんじゃないんだから!」

「……ということは……」

「そうよ。あなたに教えられることなんて何一つないわ。おとなしく帰って、お菓子系エロ雑誌でも読んでなさい」

「いやでも僕……ここで帰るわけには……」

「何よ!あんたが興味を示しているのはジャージの持ち主で、あたし自身じゃないんでしょう!?」

今度はジャージ(下/二年用)がうつむいて黙ってしまった
それが何故なのか僕には分からない。
あんなに怒っていたジャージ(下/二年用)はそれっきり喋ろうとしない
それじゃあ、ということで、
僕はジャージ(下/二年用)に名前が書いていないか確かめるべく手を伸ばした

「ちょ……ちょっとどこ触ってんのよ!」

ジャージ(下/二年用)はその裾で僕の手を払いのけようと暴れた
僕はその裾を左手で押さえ、強引にジャージ(下/二年用)の中に手を滑り込ませる

「あんた自分が何やってるかわかっ……ぅん……」

ジャージ(下/二年用)の動きが止まった
そして僕も動けなくなった
緊張した空気
時間にして二秒かそこらの間だったが、
僕たちには長い長い時間のように感じられた
ジャージ(下/二年用)の中に手を入れたまま中を覗く勇気がなかった
それは名前を確かめられないのではない
ジャージ(下/二年用)に対して、何らかの感情が芽生え始めているからだった
ジャージ(下/二年用)は、顔を赤らめたままうつむいて
目に少し涙を溜めているらしかった
僕は小さな(大きな?)罪の意識に苛まれ、ジャージ(下/二年用)の中からゆっくりと手を出した

「……ごめん」

ジャージ(下/二年用)は無言でゆっくりと頷いた

「な……泣いてるの?……」

無神経に、僕がジャージ(下/二年用)の顔を覗き込む
ジャージ(下/二年用)は泣き顔を見られまいとハンガーを横に捻った

「ううん……ちょっと……びっくりしただけ……」

心なしか、声が震えている
僕はどうしていいのかわからなくて、立ちすくむしかなかった
更衣室にはジャージ(下/二年用)の他にも多彩なグッズがある
にも関わらず、僕はこのジャージ(下/二年用)にこだわっていた
それが何故なのかは分からない
こだわっていたことに気が付いたのも、今この時点で、なのだから
シンとする更衣室は、不気味なものだった
微かに聞こえるのは、ジャージ(下/二年用)の啜る鼻の音と、少し乱れた息づかいだけだ
いくらか時間が過ぎて
ジャージ(下/二年用)が大きく息を吐いた
そして僕を上目遣いで見つめてくる
何か言いたそうに口を少し開き
声を出す息を吸い込んでは、苦しそうに飲み込む

「……どうかした?」

僕がそう尋ねると、ジャージ(下/二年用)は深呼吸してから
ゆっくりと口を開いた

「少しだけなら……いいヨ」

最初、意味が分からなかった
しかしよくよく考えてみると、僕のジャージ(下/二年用)に対する願いはただ一つである
名前を見せて貰える
そう思い、僕はまたジャージ(下/二年用)に手を伸ばした
爪の先がジャージ(下/二年用)に触れる

「やっ優しく……」

僕は慎重に、ジャージ(下/二年用)の中に手を入れた
そして生地の裏を隈無く探した
名前を探しながら、だんだんどうでも良くなってきた
誰のジャージであっても、どうでもよかった
このジャージ(下/二年用)は、誰でもないからだ
名前を見つけたが、歓喜も落胆もなかった
僕はジャージ(下/二年用)からゆっくりと手を出した

「名前は……見つかったの?」

僕はジャージ(下/二年用)を無言で見つめた

「蹴飛ばしたり、ちんちんに巻いたり、もって帰ったりしなくていいの……?」

ジャージ(下/二年用)は先までと違う、甘い声色をしていた
声が震えているのは、さっき泣いていたからだなと思った
少し切なくて、少し悲しくて、何かが胸を締め付ける……

「名前は、なかったよ」

嘘をついた僕は、更衣室の扉を開け
ジャージ(下/二年用)に少し微笑んでから
眼鏡をおでこへと上げた





元ネタが分からない人、ごめんなさい
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# by gennons | 2004-11-19 04:02 | 妄想

アナウンス

もの凄い疲れています。
死にそうです
嘘です。ぴんぴんしています。
ほとんど更新していないのに、訪問してくれる方スミマセン。
そしてありがとうです
RSSを回るといろいろ新しい企画まぐろおしですね
楽しそうだなぁ。。。と思いつつ躊躇

仕事の合間に少しずつ書いたものが一応できたので載せてみます
多少文に統一感がないのはご愛敬
次の更新の目処は立っていませんが気分が落ち着いたらまたカキマスので
よろしくおねがいします




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疲れ果てていた。
何がって、仕事だ。いつもの仕事、いつもの作業、いつもの疲れ。
何のことはない。昨日とも、一昨日とも何一つ変わったことはないのだから。
僕はぐったりと電車の椅子に腰掛けた。
ふぅっ。
今日は運がいい。
この車内ガラガラじゃないか。
僕は大きく足を投げ出し、
三人分くらいのスペースを占領してゆっくりと目を閉じた。
このまま何処か遠くへ行ってくれないだろうか。
どこか違うところに僕を連れて行ってくれないだろうか。
僕は目を閉じたまま、長い溜め息を吐いた


“あっ…ヤダ…あぁん”


小さな呻き声が僕の眠りを妨げる
夢見心地で遠い空を空想していた僕は現実に引き戻された。
電車の中、僕の癒しの時間を妨げる声に僕は心底憤っていた
社会のマナーを知らない若者だろうか。
僕は車内を睨み付けるように見渡した
あわよくば注意してやろうと。
しかし見渡した車内には老婆が一人と
僕と同じような会社帰りであろうサラリーマンが4人
ヘッドフォンで音楽を聴いている大学生が一人。
女は斜め前にいる老婆のみである。

なんだただの聞き違いか……

だいぶ、疲れているのかもしれない
今日は帰って酒も飲まず、直ぐに寝た方がいいなと思った
そして僕は今一度、目を閉じて長い息を吐いた


“もうすぐ飯田橋よ……”


囁くような甘い声
珍しいなと思った。
車内アナウンスが女の声だったからだ
車掌も女性なのだろうか
しかしそんなアナウンスの仕方があっていいのか……


“降りたい人は降りるといいわ”


偉そうな車掌だ。言葉遣いがおかしい
聞き覚えのある声だ
他の人は違和感を感じないのだろうか
僕は周りを見渡したが、アナウンスに反応している乗客は僕だけだった


“でもあなたはダメ。まだこの電車から出ちゃダメよ”


遊んでいるのか……
しかし誰に対してアナウンスしているんだ、この女は。
終電でもないし、電車を乗り換えようか……


“あなたよ。あなたに言っているの。焦って出ちゃダメ。
もう少し私を楽しませてくれないと、出してアゲナイ。うふふふふっ”


ドキッとした。僕のことを言われている気がしたからだ。
しかしそんなはずはない。冷静に考えれば分かることだ
しかし乗り換える程の問題でもないような気がしたので、僕はまた座席に腰を下ろした


“セクシーなその首筋……あぁっ、むしゃぶりつきたくなっちゃう……”


耳を通して聞こえているのか
それとも僕の脳に直接話しかけられているのか
僕の頭の中に女車掌の囁きが響く
疲れているのだと己に言い聞かせて僕は耳を塞ぐ


“ここまで来てもいいのよ。もう準備はできているんだから……”


分かっていた
耳を塞いだことくらいでこの声が届かなくなる筈はないことくらい
耳を塞いだのは、僕の世間体
誰に見られているわけでもないのに
僕は耳を塞ぐことで自意識を保っていた
声は、己の理性を守るためにかざした両の手を軽々と突き抜けて
僕の頭に突き刺さる
腕が痛くなってくる
蠢く欲望を解き放ちたい
しかし両耳にかざした手を離すと
何かが暴走してしまいそうで怖かった
何もかも、無くしてしまいそうで怖かった


“何を恐れているの? あたしはあなたを待っているのよ……”


「うるさい!!黙れ!この淫乱女!」


僕が突然大声を出したために、乗客の目線が一斉に僕を刺す
興奮して僕は立ち上がっていたようだ
白い目が僕を辱める
我に返った僕は、どうしていいのか分からず

「す……すみません……」

と言いながらうつむいて座席に着いた
顔から火がぼうぼうと出ているようだ
とてつもなく恥ずかしい
それもこれもあの女車掌のせいだ
僕は目を閉じて寝たフリをしたが、腹の中はたくさんの感情がぐるぐると渦巻き
そこに沈んでしまいそうだった
怒り、羞恥、軽蔑……そして期待
少しだけ、怒鳴ったことを後悔している自分がいる
電車の中で不自然な言動をしたことに対する後悔ではない
囁く女の声に対して、自分が黙らせたことに対する後悔
ガタゴトと、電車の揺れる音が響く
いつもの、何事も起こらない日常の車内だ
電車は飯田橋に到着し、ドアが開き、閉まる

「次は〜市ヶ谷〜市ヶ谷〜」

いつものアナウンスが流れる
ただそれだけなのに、僕はとてつもない寂しさを憶えた
声は、やはり僕だけに聞こえていたのだろうか
汚い僕の欲望が声になっていたのだろうか
しかしそんな気はしなかった
あれは、確かに誰かの声だった

「怒鳴ったりして、悪かった」

と、小さな声で呟いた
もうすぐ僕の降りる駅に到着する
駅が近づくにつれて、寂しさが大きくなっていく
もう少し乗っていたい。
名残が生まれ、それは悲しみに変わる

結局僕は、一駅を乗り過ごした
何ら状況は変わることがないのに

もう一度だけ、あの声が聞きたいと思った

電車が駅に到着し、ゆっくりとドアが開く
僕は意を決して立ち上がり、ここで降りることに決めた


“また会えるのを楽しみに、待っているわ”


最後に聞こえた声は、きっと僕の心が産んだものだろうと思った
ホームに立ち、電車が動き出す
徐々に速くなる電車を見送りながら
僕は少し微笑みそして、帰路についた
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# by gennons | 2004-11-11 15:53 | 妄想

納豆

とうとう溜め込んでいた記事もこれで最後になりました。
仕事仕事の自分と、記事を書く自分。
その「モード」を切り替えるのに少し時間が必要だと思い知らされましたね
暇になってもすぐに新しい記事が書けるか心配で眠れません
引きこもりすぎのせいか、禁風俗条例を破ってしまいそうになりましたが
すんでのところで耐え抜いた足臭です
褒めてやって下さい




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「ねぇケースケ、あたしのこと、好き?」

白いシャツのボタンをベッドの上で外しながら尋ねる女の身体から
何かの腐臭がした
何だったかな……ああ、やっぱり思い出せない
酔っぱらって帰ってきたら、いつの間にかこの女も付いてきていたのである
名前も思い出せない女を俺が好きな筈はなかった
俺が思い出せないのはこの女の名前と、腐臭の正体だ。
どちらかと言えば腐臭の方が気になっていた
どこかで嗅いだことのある匂い
決していい匂いではないが、耐えきれないものでもない
これは、何の匂いだったろうか
俺は冷蔵庫からビールを取り出しながらくんくんと鼻を鳴らした

「ねぇったら、聞いてるの?」

俺が振り返ると、女はブラジャーを外そうと、手を後に回して膨れ面をしていた
脱ぎ捨てられたシャツと女の間に、幾本かの糸が見える
糸は女の動きに合わせて細くなり、途中で切れて部屋の空間を漂った
俺はビールを一口飲むと、女の横に腰を下ろした
先よりも強烈に匂う
服を脱いだ女の身体から発せられる匂いは、古い実家の匂いがした
ああ、納豆だ
大豆の腐った匂いである
女は納豆の匂いを体中から放っていた
この女、俺と会う前に食ってきたのだろうか

「腹減ってない?」

俺は遠回しに尋ねた
しかし答えはNoである

「何も食べてないなら腹減ってるでしょ。納豆とか好き?」

我ながら良い質問だ
しかしこれも答えはNoである

「あたし納豆チョー嫌い。マジ臭くない?あたしあの匂い無理」

その匂いがあなたから出てますよ
と、喉まで出かかったが止めた

「あたしにも頂戴」

女は俺のビールを取ると、旨そうに喉を鳴らした。関節キスである
缶から離した口に、数本の糸が引いた
女は当たり前のように指でその糸をくるくると巻いて切った
箸で納豆の糸を巻くような仕草
勿論、缶から出た糸ではない
缶ビールを返されたが、もう飲む気になれなかった

「初キッスの味って、その前に食べた物の味なのよ。今だったら、ビールの味ね」

女はそう言いながら俺の首に手を回した
うなじにあたる、ぬるりとした感触
女の顔が近づいた
反射的に俺は顎を引いたが、納豆臭のする唇は俺の唇と重なった
女の舌が俺の口の中で鈍い滑りをみせる
暫くの間、その唇に身を任せるしかなかった
近すぎる距離で女が目を開き、口を離した
糸が引き、顔がもっていかれそうになる
粘りのあるキスは、思ったほど悪いものではなかった
息を止め、匂いさえ克服すれば、新しい快感が得られた

「情熱的なキスは、女をとろとろにしてしまうのよ」

女はそう言ったが、とろとろになったのはむしろ俺の方だ
俺は新しい快感に酔いしれて女を抱きしめ、背中に手を滑らせた
そして腰、腹、胸、首、腿、内股、陰部と全てをまさぐった
全身がぬめりを帯び、暗い部屋の中で時折光る
匂いがなければ、ローションプレイであるなと思った
女の身体は、どこも納豆の味がする
次第に、鼻も慣れてきた
唯一シーツの状態が気になったが、そんなもの取り替えれば良い
抱きしめた身体を離すと、無数の千切れた糸が部屋を舞う
俺は体感したことのない幻想的なセックスに身を投じた



女は終始、眉間に皺を寄せていた
身体を舐める時も、乳房を掌でなぞるときも

俺がぬめりを通過した女の肌は、綺麗な桃色に染まっていった

暗い部屋の中、女から引く糸が赤くなっていく
白かった肌は、もう全身が真っ赤で燃えているようだった

俺が舐め取る肌の潤いと、女の纏うぬるぬるが
彼女の皮膚だと気が付いたとき、女は動かなくなっていた

血塗れの女がぬるぬるのベッドに横たわっている

俺は、ぬるぬるになった自分の腕をさすった
恐怖で悪寒がしたからだ
さすった腕は、軽い痛みを感じたかと思うと
桃色に染まった
このぬるぬるは、女のものではなかった

自分の腕を舐めると、納豆の味がする

俺は鏡を見るために、震える膝でバスルームに向かった

バスルームに辿り着く前に

俺の睾丸は細い糸をひきながら

音もなく床に着地した
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# by gennons | 2004-11-02 02:09 | 妄想

ランプの関西人

M-1が盛り上がりそうな気配ですね……
参加したいけどだめだ。
書き溜めの記事を投稿するだけなのに隣でアシ君が睨んできます
今回はライブ観戦すら危ういところなので
終わらすもん終わらして後で一気に読む所存でございます
以前書いた記事がタイミング良く漫才風なのは偶然です。



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やっとの思いで手に入れたランプを擦ると、やる気のない関西人が出てきた

「何?」

出てきたと言うほど出てきていない
関西人はランプのフタを少し開けて、顔を半分だけ出している

「いや、あの……願い事とかそういうの叶えてくれるんじゃないんですか?」

「え?なんで?なんで俺がお前の願いなんか聞かなあかんの?」

「いや、でもこのランプ、僕も命がけで見つけた訳だし」

「あ、そう。努力したから報いが欲しいってか」

「まあそんなところです」

「ほんまに努力した?イチローとどっちが努力した?」

「いや、イチローよりはしてないかもしれないですけど、結構努力しましたよ」

「君、誰かに似てると思ってたらアレ。あのー、トミーズの顔でかい方に似てるよね」

「そんなこと言われたことないですけど」

「そう?ほんまに?絶対言われてるって。その顔は」

「全然嬉しくないんですけど」

「うそん?ケンよりマシやと思うけどなぁ」

「トミーズ自体そんなに好きじゃないですから」

「で?俺に顔を小さくしてくれと?」

「違いますよ。僕そんなに顔でかいと思ってないですから」

「いや、小さくした方がええよ。それ相当重傷やもん」

「トミーズよりは小さいでしょう。いくらなんでも」

「プリクラ撮る時いっつもうしろを陣取るやろ?」

「そんなことしませんよ。プリクラも撮らないし」

「じゃあ鼻高くしたいのん?」

「整形はしたくないですから」

「あ、そうなんや。でもどうせエロい願いやろ?」

「違いますよ」

「いや〜、お前の考えてることくらい分かるねんでこっちは」

「違いますってば」

「で?どんな娘がいいの?うちは今、若い子多いよ」

「何か客引きみたいなこと言いますね」

「じゃあどうしたいねん」

「あなた、本当に願いを叶えられるんですか?」

「なにほざくねん。俺はランプの精やで。でけへんことなんかあるか!」

「じゃあ、僕を大統領にしてください」

「それは無理や」

「ほら!できないじゃないですか!」

「それはお前の問題や。お前が大統領になったところで、何が出きる?
頭の悪い大統領が出た言うてすぐに引きずり降ろされるわ。頭の悪いお前には無理や」

「何か言い得て腹が立つなぁ」

「当たり前や。身の丈を考えろ」

「じゃあ、日本中のお金を下さい」

「金か。お前ってそんな奴やったんや。何でもかんでも金金金。二言目には金やな」

「いいじゃないですか別に。それに一番自然な願いでしょう?」

「まあええけどな。そのかわり俺がやる金はすぐに意味がなくなるで」

「どうしてですか?」

「日本中の金をお前にあげたら日本円は新しく作るしかなくなるやろ。
お前以外に金持ってる奴はいなくなるんやから」

「あ、そうか」

「だからお前には大統領も無理やねん」

「じゃ、じゃあ、モームスのなっちとヤリタイっていうのは?」

「ほら出た。結局エロやんけ」

「いいじゃないですか。これも事の成り行きということで」

「まあ、できないことはないわ。ほんまにそれでええんか?」

「ちょっと納得いかない気もするけど、まあいいです」

「わかった」

そう言うと、関西人は懐から風俗店のチラシと、八千円を出して投げると、

「ここにナッチちゅう娘がおるから。あ、午前中だけやで」

と言い残してランプの中へと消えていった

チラシの中のナッチは
大山のぶ代に似ているなと思ったが
とりあえず行ってみることにした
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# by GENNONS | 2004-10-28 20:37 | 妄想

踊る万年筆

悲しいかな。仕事がたて込んできました。
でも今日記事を四つ書いたので、何日かに分けてアップします。(セコ)
「足草さん、今日仕事ほとんどしてないじゃあないですか」
と。 記事書きに 会社来ました ダメ社員
返信コメ等々遅くなるかもしれませんがお許しを

あ、これエロじゃないです。
キャラじゃないことをやってみましたてへ。



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大切にしていた万年筆が、ひとりでに動き出した
ペン先は尖り、インクの濡れ具合も程良い
ペン尻はくるくると僕を挑発するように動いた
こんなことを言うと、周りの人はおかしな目で僕を見るのだけれど
僕はその万年筆が女性的な何かを持っているような気がしていた
スラスラと進む万年筆。くるくると僕を誘うペン尻
万年筆は机のメモ帳の上を、踊るように走っていた

あなたを、好きかもしれない

一行の告白文を書いて、万年筆はパタリと身を倒した
困ったな。万年筆に告白されるのは初めての経験である
今更告白されたって、僕はどうしていいのか分からない
僕だってこの万年筆は好きだ
好きで、気に入ったから
神保町の古い文房具店で買ってきたのだ
中古の品ではあったが、僕はこの万年筆を半年「愛用」している
僕がこの万年筆をずっと好きだったという思いは
今頃になって伝わったのだろうか
僕は万年筆を今まで一方的に愛していただけ
それで十分だった
見返りなんて求めていない
そんなもの、あるなんて思えるはずがないからだ
でも今現実に、万年筆は僕の気持ちに答えようとしている
いや、答えを出したのだ

ああ、嬉しいよ

と、僕はメモ帳の端に小さく書いた
これで通じるのかどうかは、不安だった
通じているのかいないのか
万年筆はまた立ち上がり
メモ帳の上を踊った

あなたは優しく私を使う。何だか、あの人を思い出すわ

万年筆はそう書くと、最後の一文字で動きを止めて過去の人を懐かしんでいた
インクがメモ帳に滲む
黒いインクがメモ帳に作る丸は、少しずつ大きくなっていた
僕はそれが嫌で、万年筆を取ると

どんな人だったの?

と、興味のない質問を書いた
万年筆は、過去の人との思い出を書き始めた
過去の人は海辺に住む、売れない恋愛小説作家だったらしい
行き届いた手入れの話、
インクを入れるその人の手つき
綺麗な指先
寂しげな横顔
愛のある文章
美しい字
万年筆は、たくさんの思い出を、小さなメモ帳に
小さな字で、軽快なダンスを舞うように書き記した
メモ帳が一杯になると、万年筆はまだ書き足りないのか
僕にページをめくるよう促した
嬉しそうに踊る万年筆はとても可愛い
僕は万年筆の書く文章よりも踊るその姿に見とれていた
僕が見とれているのは、踊るその姿だけだった

万年筆が嬉しそうに書き記す文章は、僕の心を少しずつ傷つける
だんだんページをめくるのも、嫌になってきた
嫉妬していたからだ
過去の話なんて、知りたくなかったからだ
そんな幼い自分が悔しくて、
僕は薄い笑顔でページをめくり続けた
暫くして、万年筆はその動きを止めた

やっぱり、あなたに握っていて欲しい

思い出話が終わったら、万年筆はその身を僕に委ねた
僕は何て書いていいのか分からず
メモ帳に一本の横線を引いた
そこから僕の脳に映る景色をメモ帳に少しずつ描く
無意識に任せ、僕は絵を描いていた
描きあがった絵は、海の絵だった
夜の海辺の絵
空を塗りつぶすのに、インクをほとんど使い切ってしまった
僕は、何をしているんだろう
メモ帳から海の絵を剥がし
暫く眺めてから捨てようと思った
ゴミ箱に手を伸ばしたときに万年筆は動いた
新しいメモ帳の上を、ゆっくりと動く万年筆

ありがと

までを書いて、インクがなくなった
かすれた文字だった
僕はインクの補充をせずに
万年筆を引出しに仕舞い
僕はあなたが好きだと言った
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# by gennons | 2004-10-26 23:03 | 妄想

揺れる炎

近頃記事のキレが悪いと専ら噂の足草です
書けば書くほどに芸のなさが丸裸になっていくことに恐れをいだきつつ
今回もいつもと変わらぬ更新でございます






夜中、目を覚ますと、そこは火の海だった
夢を見ているような気分だったが、三十秒ほどで、それが現実なのだと気が付いた
火事である。僕の部屋のカーテンや引き戸は赤い炎を吹き出していた
窓から外を覗くと、このアパート全体が燃えているようだった
ああ、鈍感だなと思った。
ここまで火が広がっているのに僕は今まで目を覚まさなかった
徐々に煙が充満していく部屋の中、僕は溜息をついた
面倒だったが、とりあえず逃げようと思った
6階建てのアパートの4階。
何とか隣家からパイプを使って降りれば、助かりそうだ
僕はベランダの柵を伝って、隣のベランダにお邪魔する事にした
隣の部屋は、誰が住んでいるのか分からなかった。
ココに来て3年になるが、一度も住民を見たことはなかったからだ
もう逃げたのかなと思い、僕は部屋の中を覗き込んだ
部屋の中はもう煙で見えにくくなっていたが
その中から何かの気配を感じた

炎と煙の中ゆらゆらと動く一つの影

僕は目を疑った
もうこの部屋は人が生きていられる状態ではなかったからだ
僕は窓を叩き、大声を出した

「誰かいるんですか!開けてください!逃げないと、危ないですよ!」

窓を叩いて気がついたが、この部屋の煙はさほど、充満していなかった
外と中の気温差が、窓にくもりを作っていたのである
窓を叩く僕の手に水滴が付き、部屋の中が見えるようになった
そして僕は、窓越しに影の正体を見たのである

それは、女だった

女はただ立ちつくし、火を見つめている
そして何を思ったかシャツを脱ぎ、それを火に「くべた」のである
女は下着だけになった
僕は訳がわからなくなりその様子をただ見ているしかなかった
女は振り返り、僕を見て少し笑ったかと思うと
今度はブラジャーの「フックだけを」外した
肩紐がスルッと落ちる
しかし女の右手が抑えているせいで、胸は露わにならない
熱い
火のせいでもあり、女のせいでもあった
女は振り返り、僕と目が合ったかと思うと
ゆっくりとブラジャーを外していった
女は大きな火を背中に、上半身裸になった
そしてこちらを向いたまま後の火に、ブラジャーをくべた
火の手がもうそこまで迫っていた。
僕も女も、逃げなければ危ない状況だ
女はそんな危機感などまるでないように、
僕の目を見ては淫靡な笑みを浮かべた
そして親指をくわえ、フェラチオをするように指をねぶった
僕は声が出なかった
ただ、女の奇妙でいやらしい行動に見とれていた
女は指を舐めながら、僕のいる窓に歩み寄ってきた
僕は、ずっと前からこれを期待していたのだと思う
女はそれを知っていて、僕を騙したのだ
そして窓硝子一枚を挟んで、二人の距離は限りなく近づいた
目の前で、女の舌使いが見える
生き物のように動くその舌は
指の先を軽く回ると
側面を這い回った
付け根を舌先が触れて、指は唇に包まれてしまった
汗と、唾液
二つの液体は、この熱さのなかでも蒸発することなく
鈍い光を放っていた
僕は自分が抑えきれなくなって窓を開けようと手をかけた

「大丈夫か!?君!」

僕は突然現れた二人の男に羽交い締めにされた
女との距離は、硝子一枚だったのに、男達は僕をそこから遠ざける

「や……やめてくれ……」

必死で叫んだつもりだったが、僕の喉は煙にやられて声も出なくなっていた
僕は男達に抱えられ、ベランダの柵を越えた
僕は窓から目を離さなかった
窓の中は真っ赤で、そこで揺らめく炎の影が
いつまでもいやらしく踊っているように見えた
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# by gennons | 2004-10-25 17:02 | 妄想

うしろの理由

酒の席、僕の正面に座った女は、ずっと僕の「うしろ」を見ていた。
僕が何を話しても上の空といったかんじである
髪の長い、貞子に似た感じの気持ち悪い女である

「おい、どういう女やねん。この娘は」

僕は隣の川崎にこそっと耳打ちした
紹介してくれるのは嬉しいが、これじゃあ何の発展もないじゃないか
川崎は、まあまあとか僕の文句を受け流し、
自分の正面にいる女ときゃあきゃあ話を盛り上げている
その女も気持ち悪い。笑い方がパー子みたいで鼻につく
どうせなら、四人で盛り上がればいいのに……
そう思いながら、僕はまたビールを少し舐めた

「悲しい顔をした……女……」

かすれた暗い声で、女が突然呟いた
僕はよく聞こえなくて、えっ?何?と聞き返した
女は僕の肩の辺りを見つめて、同じことを繰り返す

「悲しい顔をした女」

僕は「うしろ」を振り返った。ただの壁である。
居酒屋の仕切り
薄い板のようなもので隣の席と区切られている、その仕切り
もちろん、そこに人などいない
僕の真後ろの壁に向かって、女は呟いたのである
ちょっと頭がおかしいんじゃないかと思った
僕は女の言っている意味が分からず、困惑の表情で枝豆に手を伸ばした

「そうそう!この娘、見えるんだよねー」

さっきまで高音で大笑いしていたパー子が突然話しかけてきた
あまりにも身を乗り出しすぎたので、テーブルの皿がひっくり返りそうになった

「ちょっちょっとまあ落ち着いて……」

僕はパー子をなだめたが、パー子はそれを聞く素振りさえ見せず
女の見えるモノについて話し出した。
おとなしいのとうるさいの、タイプは違うかったが、
二人とも、人の話を聞かない女だなと思った
パー子は貞子のマネージャーみたく、女のことについて話し始めた。
正直、うざかった。

「この間山にキャンプ行った時もさー何か変な感じがするって言ってさー」

パー子は運ばれてきた料理に大量の唾をまき散らしながら
女との恐怖体験を次々に話している
僕は自分の皿のものだけを守りながら、少しずつビールを飲んでいた

「まじありえなくなーい?ちょっと、ねぇ、聞いてんの?あんた」

ああ、聞いてるよ。と僕が面倒臭そうに言うと、パー子はまた、大声で話し始めた

「でさーありえないくらい恐いんだけど、今もこの部屋にいるんだよね?何人かの霊がさ」

パー子はそう言いながら貞子に同意を求めた
貞子はありがちな素振りで、ぐるっと部屋を見渡した
時々、その目線がどこかで止まる
何かを見つけたのだろう
貞子の顔は、恍惚の表情を浮かべていた
貞子は明らかに、霊を探す自分が注目されていることを快感としていた
嬉しそうな表情を時折入れながら、貞子はぶつぶつと何かを数えていた

「9、10、11……10?……あれは、1として数える必要もないわ……」

ギリギリ聞こえるくらいの声で、貞子は何かの話をしていた
とりあえず、この部屋に10人の霊がいてるらしい
全員天井近くで僕ら4人を見ているらしかった
多くない?と川崎が聞くと、パー子がまた身を乗り出した

「そうそう、この世に浮遊してる霊って以外に多いみたいよ
こないだなんか、この娘、上杉謙信の霊も見たんだから。凄くない?」

それは凄いと思った。でもどうやってその霊が上杉謙信だとわかったのだろう……
少し突っ込みたかったが、やめといた。
話を聞かない二人のテンションは最高潮だった
貞子も負けじと何かを呟いている

「あ……左から3番目の霊……あれ、アントニオ猪木の霊だわ……」

僕はもう、リアクションすら面倒になってきた
とりあえず酔ってしまおうと思った
僕はビールを飲み干すと、焼酎をオーダーして、タバコに火を点けた
ふと見ると川崎がいない。トイレにでも行ったのだろう
そしてパー子もトイレに席を立っていった
残されたのは、貞子と僕。

「あんまり酔っぱらうと、悪い霊が憑きやすくなるわよ……」

遠い目をした貞子が言った。
その顔は、映画の貞子、そのものだった。
貞子は立ち上がると、僕の横に腰掛けた

「私が、悪い霊を……吸い取ってあげる……」

突然すぎて僕には何がなんだかわからない
ただ、貞子の顔が近かった。
貞子の鼻息は荒く、その勢いで鼻から鼻くそが飛び出した
その鼻くそは、僕のシャツにピトっとくっついて離れそうにない
鼻くそに気を取られていると、僕の唇が生あたたかい何かと接触した
気が遠くなった

川崎が、帰ってこない。
見ると、パー子と川崎の荷物はこの部屋にない。
口の中にぬるっとした塊が入ってきた

「ぅわんとぉぬいお……えぬおきぇは……ぅいくぃて……」

口をふさがれた状態で、僕は貞子に何かを伝えようとしていた。
何故今なのかは分からないが、僕は必死で伝えようとしている
10人の霊たちに見守られながら、
鼻くそのくっついた僕のシャツは、するりと肩を滑り落ちた
僕の背後霊が悲しい女だということが
妙に納得できるような気がした
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# by gennons | 2004-10-23 22:44 | 妄想

右手の恋人

朝、顔を洗っていたら、右手の指が細いことに気が付いた
不思議な違和感を胸に、僕はタオルで顔を拭き、
もう一度じっくりと右手を見つめた
それは、綺麗な女性の右手になっていた
腕は細く、しなやかに僕の肩から伸びている
掌も柔らかで、指先までが白く、透き通るようだ
爪を見ると、それはとてもよく手入れされていて、つるつるに光っている
僕は数分の間、肩から伸びた誰かの手に見とれ立ちすくんでいた
僕はその手で自分の顔を撫でた
程良く冷たい指先。
こめかみから頬を伝い顎へ、首筋を通って鎖骨に指を引っかけた
すべすべの指と掌が、僕のざらざらした顔を撫でる
手が撫で、通り過ぎた肌は、毛穴を震わせ鳥肌を立たせた
ぞくぞくした
僕は鏡から自分の姿を除き、手だけを映してみた
柔らかい硝子のようなその腕のラインは
滑らかで、今にも折れてしまいそう
これではまるで、女性そのものだなと思った
締まり、膨らみ、締まる。
視覚のリズムが奏でるその手の音楽は、僕にヴァイオリンの音を連想させる
僕は服を脱いだ
全身を隈無く観察し、鏡でも見たが、
右の手以外は、以前の僕のものだった
ごつごつとした男の身体から伸びる一本の白い腕
その違和感とギャップに僕は興奮した
右手を使って、全身を隈無くさすり回した
左大腿の付け根から臍、腹筋、脇腹、乳首と
右手は僕の思うとおりに身体を滑り
優しい香りをそこに残してくれる
手を顔面にかざし、大きく息を吸い込んだ
僕のモノではない匂い
柔らかな、心を解かす匂い
どろどろになった脳味噌に意識を引きずりつつ
親指を舐めた
親指に唾液が絡まる音
僕の舌は親指から手首を這い腕のまん中までを味わった
舐める悦びと、舐められる悦び
二つの快楽が僕を熱くさせる
掌は、僕のチンコを優しく包むと、隙のない動きを見せた
これはもはや、僕の意志だけではなくなっていた
誰かの手で、誰かの意志がある
僕は鏡の前で立ったまま身を痙攣させて果てた

僕は寝室に戻り、いつ腕が生えたのか(または入れ替わったのか)を考えた
何も、思い当たるところはない
頭を悩ませつつ布団をめくると、そこには太い右手が横たわっていた
僕の右手である
何かの拍子に取れ、何かの拍子に生えた女の右手
僕は以前の右手を抱いた
色も、太さも、質感も違う僕の右手
ソレを抱きしめながら僕は泣いた
頬を伝う涙を、細い右手が拭ってくれる
僕は立ち上がり、窓を開けた
そして庭に出て、以前の右手に短い別れを告げると
桃の木の下に埋めて土をかぶせた
細い右手は土まみれになってしまった
汚れた右手を見つめながら
僕はこの手と生涯を送ることを決意した
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# by gennons | 2004-10-19 20:31 | 妄想

しりとり9番手、いただきます。

TBしりとり2。9番手! ぶきっちょ→呼んだ? です!

初参加&リベンジです



トイレでうんこしてたら、のっぽさんが入ってきた

「呼んだ?」

ちょ、ちょっと、何してるんですか。

呼んでないですから!っちゅうかあなた喋ったらダメでしょう

そんなことより僕今、うんこ中ですよ。

出ていってくださいよ

いや、「シー」じゃないから。そんなに大きい声出してないし

僕が今やってるのはおしっこじゃないから。

って人の話聞けよ。何?折り紙?それ。

ちょっとちょっと、狭いところであんまり動かないでよ。

なになに?折り紙を……あー、器用に折るねぇ。って俺も感心してる場合じゃないな。

三角に折ってソレをそのまま折っていって……ああ、なるほどね。

おお!できた!って、それ鶴やん。誰でもできるて

そんな困った顔されても知らんがな。

何?今日は調子が悪いだけ?

調子が悪いのは俺やから。腹の調子が悪いの!俺は!

そんな面白くないみたいな顔すんなよ。

別に上手いこと言おうとしたわけじゃないんだから

何?調子が悪いのは……ゴン太くんがいないから?

ちょっとちょっと!やめてよ!何呼んでんの!?

入られへんって!狭いのにゴン太は無理やて!

個室に三人は無理やから。普通に考えたら分かるでしょう。

え?何?ゴン太は臭いのが嫌い?

しらんがな。お前は大丈夫なんかい。

大丈夫じゃない?

じゃあ出ていってくれよ。無理していてくれる必要全くないから。

ちょ、ちょっと泣くなよ。そんな泣かんでも……

ばぁーって嘘泣きかい!

いちいちむかつく奴やなー。

あ!ちょっと待って……お腹痛なってきた……

あー……

ぶりぶりぶりぶりぶりぶり

くっさーって臭いんやったら出て行けよ。

え?何?今のうんこを使ってカレーを?

アホか!それNHK的に無理やしお前料理作る人とちゃうやろ

結局俺が食べさせられんねやろ。分かってるちゅうねんお前の魂胆は。

できるかなぁ……

ってできるか!

え?自分で食べる?ってそれも嫌やわ!

気持ち悪いやつやな

冗談冗談って分かってるわ!

おい!ちょっと勝手に音姫鳴らすなよ!

鳴らすんやったらさっき鳴らしてくれたらええのに。

何?音姫は自分が作った?

嘘つけ!お前機械系でけへんやろ。

なんやねん。嬉しそうな顔して……

嫌な予感するわー

ジャーンって、おお!綺麗な花束!

何コレ?いつの間に作ったん!?

やればできるやん!しかもこんなに大量に。

これ本物みたいやなぁ

何でできてるねやろ

……ってこれティッシュ!!!

ティッシュ全部なくなってるやん!




スミマセン……
次の方、「呼んだ?」→「?」でスタートです
嘘。「だ」から始まる記事でお願いします


★☆★☆★☆★☆【トラバしりとり2テンプレ】☆★☆★☆★☆
【ルール】
前の人のお題でしりとりをしてトラックバックをしてください。
そして、しりとりをしたお題をテーマにした記事を書きます。
記事の内容は日記、コラム、短歌、散文等ジャンルは問いません。

「サッカー」のように「ー」で終わるものは「か」でも「あ」でも
 どちらでもOK。
「キング」のように濁点で終わるものは濁点で始まる言葉とします。
 分岐してしまった場合は先にTBした方が優先です。(分岐不可)
 企画終了条件は
  「最後に『ん』がつくお題が出る」
  「最後に書かれた記事から3日間トラックバックがない」
  「100TB達成した時」
 の何れかとします。
 参加条件は特にないのでじゃんじゃんトラバをしてしりとりを
 してください。(何度でも参加OK)
 ブログの輪を広げたいので初参加大歓迎です。

※誰でも参加出来るように
 このテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

企画元 毎日が送りバント (http://earll73.exblog.jp/)
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# by gennons | 2004-10-14 16:22 | トラバ

いやらしい匂い

家に帰る途中、いやらしい匂いが鼻をかすめた
古い電灯の灯りだけが頼りの路地
人影のない暗い道で、僕は立ち止まり、周りを見渡した
誰もいない。夜も遅いので周りの家々も静かで、暗い。
少し気になったが、疲れていたので家路へとまた歩みを進めた
するとまた、いやらしい匂いがしてくる
先よりも若干強く匂う
甘酸っぱくて、生臭いような匂い
かといってそう断言できるほどはっきりした匂いではない。
もっと抽象的な、漠然と、いやらしい匂い
どこから流れてくるのだろう……
そして、何の匂いだろう……

僕は気になりながらも、路地を進んでいった
家の方向に進むに連れて強くなる、いやらしい匂い
その匂いを嗅ぎながら、僕はいやらしいことばかり考えていた
いや、寧ろこれは考えさせられていたのかもしれない
少しずつ、しかし確実に速くなっていく鼓動
この匂いの先にあるものが何なのか。
僕は夢遊病者の様に歩いていた
とてもとても、いやらしい想像をしながら。

路地は突き当たりに差し掛かった
僕の家はここを左折する
しかしいやらしい匂いは明らかに右から匂ってきている
僕は迷っていた。
右か、左か、僕の進むべき道を。

7分くらいだろうか、僕はその分かれ道に立ちつくしていた
僕は鞄を足元に置いた
会社の大事な書類が詰まった鞄だ。
そしてネクタイをはずし、鞄の上に置く
誕生日に、彼女からもらった大切なネクタイ。
僕は大きく深呼吸した。
深呼吸するのは、新しい空気を体に取り入れるためだ
しかし入ってくる空気は、いやらしい匂いの空気
僕は深呼吸が、何もリセットしてくれないことを知った
いやらしい匂いに、僕は支配されていた

少し歩いたところに、こんな道があるとは思っていなかった。
家の近くの知らない道
古い家屋が並ぶ、暗く寂しい住宅街
いやらしい匂いの根元はもう近くまで来ていた
僕は股間を腫らしたまま、足を引きずるようにして
いやらしい匂いの元に近づいていく。
そして僕は暗い家々の中に、小さな灯火のある
古い一軒家を見た
重厚な鉄製の大きな門は、既に開かれている
これは罠なのかもしれない
僕は誘われているのだと、本能で感じた
近代的な日本家屋といった風貌のその家は、
門から庭、玄関にかけての敷石が綺麗で、
とても大きな平屋だった。
窓にうっすらと見える灯火は、
いやらしい影を作っていた
女の影なのか、何の影なのかはよく分からない。
うにょうにょと遅く動くその影は僕にいやらしい何か想像させた

僕はゴクリと唾を飲むと、敷石の庭に足を踏み入れた
いやらしい匂いは、もう僕の体に充満している
全身が、いやらしい匂いに包まれていた
庭を越え、玄関まで来た僕は目を閉じてみた
視覚を奪うことにより、臭覚に気持ちを集中させた
ねっとりとしたその匂いは、臭くも感じられた
しかしその臭さは、いやらしい匂いとして
僕の股間を限界に近いところまで腫れさせてくれる
そして僕は、ここにあるものが、匂いだけではないことに気が付く。
微かに聞こえる、誰かの息づかいがある
一定のリズムを刻みながら大きくなり、小さくなり、
その息づかいもまた、いやらしいものだった
確かな人の気配だった
僕は興奮し、玄関のドアに耳を付けてみた

カタン

僕の体重に押されたドアが、少し音を立てる
マズイと思った刹那、息づかいが止んだ
僕は身を固まらせた
ドアに耳を付けたまま、動けない
その間も、いやらしい匂いは僕の鼻孔を刺激し
理性を曖昧にしていく
息づかいは再開しない
ドアを挟んで、僕と誰かが息を殺して動かなかった
誰かはもう、そこにいないかのような
静かな気配だった
僕は慎重にドアから耳を離すと、ドアノブにそっと手を乗せた
口の中が、唾で一杯になる
ゆっくりとノブを回す
鍵は、かかっていない
ドアに少しだけ隙間ができ、
いやらしい匂いがそこから僕を通し、外へ流れていく
なま暖かい空気と重く、濃すぎるくらいのいやらしい匂い
自分の顔が紅潮していくのがわかる
戻って来られない予感がした
僕は、それでも満足だと思った
いやらしい匂いは、僕の全てを包み心を満たしてくれる
僕はもう一度目を閉じて
いやらしい匂いを噛みしめながらゆっくりと、そのドアを開いた
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# by gennons | 2004-10-12 22:07 | 妄想